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1・1~7 物語の始まりです

冒頭の7行目までは「イーリアス」の主題の提示であると、多くの研究者たちが述べております。

「アキレウスの怒り」~この物語の発端は、まさにこの怒りである。主人公アキレウスは怒りの他にも様々な激しい感情を露わにする。彼の心の苦しみがどれほどのものであるか知れば、この一見子供じみてみえる主人公を理解できるだろう。

1:thea(女神)とはムーサである。第二書の船軍のカタログの直前(2・484)ではムーサイを詩人は名指しで呼んでいる。「女神よ、歌え」といいつつ、詩人はこの物語を語る。詩人の口を借りて女神が語るのか、詩人の才能もムーサイの支配下にあるというのだろう。このように詩人がムーサイに語りかける箇所は他にもある。

2:oulomenen(呪われた怒り)が引き起こした悲惨な事態が説明される。2~4行までの3つの動詞の主語はいずれもこの禍々しい怒りである。

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