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1・121~129 幕僚会議(4)アキレウス妥協案を提示

122:正当な要求とはいえ、それを叶えてやるのは難しい状況であった。アキレウスのアガメムノーンに対する返答は、誉れも高く最も貪欲な者よという呼びかけとともに、まずはpows gar(どうしてできようか)というものであった。謂わばこの発言がカルカースを弁護したことになり、アガメムノーンの怒りの矛先をアキレウスに集中させた。しかしアキレウスはこの時、あくまで仲裁に入っているだけであり、言葉遣いも「最も貪欲な者よ(philokteanowtate)」が誹謗に当たるわけではなく、「誉れの高き者よ(kudiste)」と同等の敬意を払った呼びかけとみるらしく、それからすればアキレウスの言葉は十分礼節を持って王と接しているといえる。

124:アキレウスが「pows gar(どうしてできようか)」と言った理由を述べている。「略奪品は全て分配済みで、それをまた皆から集め直すのは適切ではない」とは、非常に状況を掴んだご意見だ。誰しも(アキレウスも)客観的な立場であればこのように分析できる。

127:娘を返すよう促す一方、アキレウスはトロイア落城の折には3~4倍にして埋め合わせようと、アガメムノーンに提案する。可能な限り最大の妥協案である。

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