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4・327~421 アガメムノーンの閲兵(メネステウス・オデュッセウス・ディオメーデース)

353:ここのtoiは人称代名詞二人称単数与格である。「それらの事柄が、”あなたに”心配させるのなら(=それらの事柄が、あなたを心配させるのなら)」

368:アガメムノーンは350行以降でオデュッセウスにしたと同様、ディオメーデースにも非難することによって戦への奮起を促そうとする。非難された者らの怒りを引き出し、そのエネルギーを戦へ向かわせる狙いである。アガメムノーンの非難に、激しく反論するオデュッセウスと、一切反論しないディオメーデース。特にこの二人の英雄の対照的な応答が興味深い。タイプの違う両名は、10書で絶妙のコンビを組み、活躍する。

380:行頭のhoiは、「ミュケーナイの人々」を指す。但し、当時の王はアガメムノーンの先代テュエステースである。アガメムノーンは374行で言った通り、テューデウスに会っていない。(Thomas D. Seymourの注釈による)

381:ゼウスがもたらしたというparaisia seemata(悪い兆し)について、Thomas D. Seymourの注釈では「恐らく左方向で稲光が起きた」としている。左側に顕れる徴は縁起が悪い。

384:ここでテューデウス一行のことを、ミュケーナイ王アガメムノーンが、「アカイオイ」と呼んでいる。テューデウスらはアルゴスから来たはずで、ミュケーナイにとってアルゴス軍は「アカイオイ」たるものか。

401:
アガメムノーン王の非難に対して、ディオメーデースは、ここでは一言も返さないが、9書34行で今度はアガメムノーンが戦意喪失した時、彼を励ますためにこの時の非難のことを彼に思い出させる。

407:
ここのagagonth’は、アオリスト分詞男性双数主格agagont(th)eである。ステネロスは自分とディオメーデースのことを双数で言っている。(Thomas D. Seymourの注釈参照)

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